実家じまい・実家の片付け

実家じまいに補助金はある?空き家の解体・片付けで使える制度と調べ方

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実家じまいに補助金はある?空き家の解体・片付けで使える制度と調べ方

実家じまいには100万円単位のお金がかかることもあり、「補助金は出ないのか」と調べる方は少なくありません。ただ、制度の名前や条件が自治体ごとに違うため、何を探せばいいのか分かりにくいのが実情です。

結論を先にお伝えすると、「実家じまい」という名前の全国共通の補助金はありません。使える可能性があるのは、①市区町村が独自に行う空き家の解体・改修の補助制度、②税金の特別控除、の2つです。特に税制の特例は控除額が大きく、補助金より効果が大きくなることもあります。この記事では、それぞれの中身と、申請でつまずきやすい落とし穴を整理します。

実家じまいの補助金の実態

まず前提として、国が個人に直接支給する「実家じまい補助金」は存在しません。国は市区町村の空き家対策を支援する仕組みを設けており、住民が使えるのは、それを受けて各市区町村が独自に設計した制度です。

そのため、次のような特徴があります。

  • 制度の有無が自治体によって違う: 空き家が多い地域ほど手厚い傾向がありますが、実施していない市区町村もあります
  • 名称がばらばら: 「老朽危険空家除却費補助」「空き家解体費助成」「住環境整備補助」など、自治体ごとに呼び方が異なります
  • 年度ごとに予算枠がある: 予算に達すると年度途中でも受付を終了することがあります
  • 家財の処分費は対象外のことが多い: 補助の中心は建物の解体・改修で、中の物の片付けは自己負担となる例が一般的です

自治体の空き家補助でよくある3つのタイプ

自治体の制度は、大きく次の3タイプに分かれます。

タイプ対象になる工事よくある補助の形
除却(解体)補助老朽化した空き家の取り壊し工事費の3分の1〜2分の1、上限20万〜100万円程度
改修・活用補助住まいとして使えるようにする改修、移住者向けの改装工事費の2分の1、上限50万〜100万円程度
家財処分・片付け補助空き家バンク登録などを条件とした家財の搬出上限10万〜20万円程度

※ 補助率・上限額は自治体により大きく異なります。上記は一般的に見られる設計の傾向で、実際の金額はお住まいの市区町村の要綱でご確認ください。

除却補助は「そのまま放置すると危険」と判定された建物を対象とすることが多く、まだ十分に住める状態の家は対象外になるケースがあります。一方で改修・活用補助は、空き家バンクへの登録や、一定期間の賃貸・居住を条件とすることが一般的です。

申請でつまずきやすい3つの落とし穴

補助金を使えるはずだったのに受けられなかった、という失敗には共通のパターンがあります。

  1. 工事を始めてから申請してしまう 多くの制度は着工前の申請と交付決定が条件です。解体してから窓口に行っても、さかのぼって認められないのが原則です。業者と契約する前に自治体へ相談してください。
  2. 年度の予算枠が終わっていた 受付は年度単位で、予算に達すると締め切られます。年度が替わる時期に確認すると、次年度の受付開始に合わせて動けます。
  3. 申請者の要件を満たしていなかった 税の滞納がないこと、所有者本人または相続人であること、登記が済んでいることなどが条件になっている場合があります。名義が亡くなった親のままだと、先に相続登記が必要になることもあります。
ワンポイント

相続登記は2024年4月から申請が義務化されており、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内の申請が求められます(出典: 法務省)。補助金の申請要件としても登記済みであることを求められる場合があるため、実家じまいでは早めに済ませておくと動きやすくなります。

補助金より効果が大きいことがある「3,000万円の特別控除」

実家を売却する場合、補助金より金額の大きい制度が税金側にあります。

被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例とは、相続で取得した空き家やその敷地を売ったときに、一定の要件を満たせば譲渡所得の金額から最高3,000万円を控除できる制度です。令和6年1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上の場合は2,000万円が上限となります。

主な要件は次の通りです(出典: 国税庁、令和7年4月1日現在法令等)。

  • 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること
  • 区分所有建物登記がされている建物でないこと
  • 相続の開始の直前において、被相続人以外に居住していた人がいなかったこと
  • 相続の時から譲渡の時まで、事業・貸付け・居住の用に使われていないこと
  • 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 売却代金が1億円以下であること
  • 譲渡の時に一定の耐震基準を満たすか、家屋を取り壊して売ること

適用期限は令和9年12月31日までの譲渡とされています。要件が細かく、老人ホームに入所していた場合の取り扱いなど例外もあるため、適用できるかどうかは税務署や税理士にご確認ください

期限が「相続から3年」である点は特に重要です。片付けが進まないまま3年が過ぎると、この控除が使えなくなります。実家じまいのスケジュールは、この期限から逆算して組み立てるのが現実的です。進め方は実家じまいの手順7ステップで解説しています。

使える制度の調べ方

お住まいの市区町村に制度があるかは、次の順で確認できます。

  1. 市区町村の窓口に直接聞く 担当は「建築指導課」「住宅課」「空き家対策室」などです。「空き家の解体や片付けに使える補助制度はありますか」と尋ねるのが早い方法です
  2. 自治体の公式サイトで検索する 「(市区町村名) 空き家 解体 補助」で探すと該当ページが見つかりやすくなります
  3. 空き家バンクの担当窓口に聞く 活用系の補助は空き家バンクとセットで設計されていることがあります
  4. 国土交通省の情報ページで全体像をつかむ 制度の枠組みや各地の取り組み事例が公開されています
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補助金の対象外になりやすい「家財の片付け」を見積もる

自治体の補助は建物の解体・改修が中心で、家の中の物の処分は自己負担になることが多い部分です。【遺品整理110番】は全国対応で現地見積もりを無料で依頼でき、補助の対象外になる部分の金額を先に把握できます。

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まとめ

  • 「実家じまい補助金」という全国共通の制度はない。使えるのは市区町村ごとの空き家補助と、税金の特例
  • 自治体の制度は除却(解体)・改修活用・家財処分の3タイプに分かれ、除却補助は工事費の3分の1〜2分の1、上限20万〜100万円程度の設計が多い
  • 最大の落とし穴は着工後の申請。契約前に自治体へ相談するのが鉄則
  • 売却するなら3,000万円の特別控除の影響が大きい。ただし「相続から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」の期限がある
  • 家財の片付け費用は補助の対象外になることが多く、別途見積もりで把握しておくと計画が立てやすい
実家じまいに国の補助金はありますか?

個人に直接支給される全国共通の補助金はありません。国は市区町村の空き家対策を支援する枠組みを設けており、住民が使えるのは各市区町村が独自に設けた解体・改修の補助制度です。制度の有無や金額は自治体によって異なるため、お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。

空き家の解体費用に補助は出ますか?

老朽化して危険と判定された空き家の解体に対し、工事費の3分の1〜2分の1、上限20万〜100万円程度を補助する制度を設けている自治体があります。ただし、まだ十分に住める状態の家は対象外となる場合があり、年度の予算枠に達すると受付が終了することもあります。

解体してから補助金を申請できますか?

多くの制度は着工前の申請と交付決定が条件となっており、工事を始めた後にさかのぼって認められないのが原則です。解体業者と契約する前に、事前に自治体の担当課へ相談してください。

家財の処分費用にも補助は使えますか?

自治体の補助は建物の解体・改修が中心で、家の中の家財処分は対象外となる例が一般的です。空き家バンクへの登録などを条件に家財の搬出費用を補助する制度もありますが、実施している自治体は限られます。

空き家を売ったときの3,000万円控除とは何ですか?

相続で取得した空き家やその敷地を売ったときに、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円(相続人が3人以上の場合は2,000万円)を控除できる特例です。昭和56年5月31日以前の建築であること、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること、売却代金1億円以下であることなどの要件があります。適用可否は税務署や税理士にご確認ください。

参考にした公的資料

※ 公的資料は本記事の調査時点で参照したものです。制度・要件・期限は改定される場合があるため、最新は各窓口・公式サイトでご確認ください。

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