実家じまいのお金がないときの対処法|費用を下げる・後払いにする方法
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「実家をどうにかしないといけないのは分かっている。でも、まとまったお金がない」——実家じまいで最も多い行き詰まり方です。片付けだけで数十万円、解体まで含めれば100万円を超えることもあり、気軽に出せる金額ではありません。
結論を先にお伝えすると、手元にお金がなくても進められるケースは少なくありません。売却代金で費用を回収する、支払いの時期をずらす、作業範囲を分けて段階的に進める、といった方法があります。一方で放置は費用が減るどころか増える選択です。この記事では、順番に検討できる現実的な対処法を整理します。
まず確認したい3つのこと
お金がないと感じたときも、次の3点を確認すると見え方が変わることがあります。
- 売却できる家か 売れる見込みがあるなら、費用は「持ち出し」ではなく「立て替え」になります。査定額が片付け・解体費を上回るなら、最終的にはプラスで終わる可能性があります
- 相続財産から支払えないか 預貯金など他の相続財産がある場合、そこから費用を出す方法があります。遺産分割の話し合いの中で、費用の精算方法を含めて決めるのが実務的です
- 家の中に売れる物がないか 着物・貴金属・骨董・時計などは、まとまった額になることがあります。買取代金を片付け費用に充てられれば、実質の負担は下がります
費用そのものを下げる方法
売れる物を先に買取へ回す
処分する前に買取を挟むと、処分量が減って業者の見積もりが下がり、さらに買取代金が入るという二重の効果があります。値がつきやすい品目は実家の片付けで売れるものにまとめました。
品目別の相場は貴金属・金の買取相場、着物買取のおすすめ業者比較、骨董品・古美術の買取相場などをご覧ください。まとめて売りたい場合は不用品の総合・出張買取が向いています。
相見積もりを取る
同じ物量でも事業者によって金額に差が出ます。見積もりは内訳と追加料金の有無まで比べてください。「一式」でまとめられた見積もりは、後から追加請求が発生しやすい形です。
自分たちでできる範囲を先に減らす
衣類・書類・食器など、判断が要らず運びやすい物を先に自分たちで処分すると、業者の作業量が減って見積もりが下がることがあります。ただし体力的な負担は大きいため、無理のない範囲にとどめてください。
自治体の補助制度を確認する
老朽化した空き家の解体に対し、工事費の一部を補助する制度を設けている自治体があります。着工前の申請が条件である場合がほとんどなので、契約前の確認が必要です。詳しくは実家じまいに補助金はある?で解説しています。
支払いの時期をずらす方法
費用の総額が変わらなくても、支払うタイミングを調整できれば進められることがあります。
| 方法 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 作業を段階的に分ける | 家財の片付け→清掃→解体を年度をまたいで分ける | 空き家の維持費は続く |
| 売却の決済と支払いを近づける | 解体を売買契約後に行う条件で調整する | 買主・不動産会社との合意が必要 |
| 買主に現況のまま引き渡す | 家財付き・古家付きで売却する | 売却価格は下がる傾向がある |
| 分割払いを利用する | 業者や金融機関の分割払いを検討する | 金利・手数料を含む総額を確認する |
特に現況のまま売るという選択肢は見落とされがちです。価格は下がりますが、片付け・解体の費用を負担せずに手放せるため、資金がない場合には現実的な方法になります。不動産会社の買取(仲介ではなく直接買い取ってもらう形)でも、この扱いになることがあります。
売却前に解体すると、更地は住宅用地特例の対象外となり翌年からの固定資産税が上がります。売却時期が決まっていない段階で先に解体すると、税負担だけが増える期間が生まれます。資金に余裕がないときほど、解体のタイミングは不動産会社と相談して決めることをおすすめします。
まず総額を知ることから|家財整理の無料見積もり
「お金がない」と感じていても、実際の金額を確かめないまま止まっているケースは多いものです。【遺品整理110番】は全国対応で現地見積もりを無料で依頼でき、買取と相殺できる分も含めて実際の負担額が見えてきます。
※ サービス内容・料金は各社公式サイトを必ずご確認ください。
それでも難しいときの選択肢
相続放棄を検討する
負債のほうが大きい、家に資産価値がほとんどないといった場合は相続放棄という選択肢があります。自己のために相続の開始があったことを知った時から原則3か月以内に、家庭裁判所へ申述する必要があります(出典: 裁判所)。
ただし注意点が2つあります。
- 他の財産も一切相続できなくなります。預貯金などプラスの財産も放棄することになります
- 放棄すれば管理義務がなくなるとは限りません。民法940条により、放棄の時に相続財産を現に占有している場合は、相続人や相続財産清算人に引き渡すまでの間、自己の財産と同一の注意をもって保存する義務が残ります
判断は個別の事情に大きく左右されるため、弁護士・司法書士など専門家への相談をおすすめします。費用面が不安な場合、法テラスの無料法律相談を利用できる場合があります。
空き家バンクに登録する
自治体が運営する空き家バンクに登録し、購入・賃借を希望する人とつなぐ方法です。価格がつきにくい地域の物件でも、移住希望者に引き取られる例があります。登録や改修に補助を用意している自治体もあります。
放置がいちばん高くつく理由
「決められないから、とりあえずそのまま」が最もお金のかかる選択になりやすい理由は3つあります。
- 維持費が毎年かかり続ける 固定資産税・火災保険・電気水道の基本料金・草木の管理費が積み上がります
- 税負担が増えるおそれがある 管理が不十分だと空家等対策特別措置法に基づき「管理不全空家等」「特定空家等」に指定される場合があり、勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例の対象外となることがあります(出典: 国土交通省)
- 売却の特例が使えなくなる 相続した空き家の3,000万円特別控除は「相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」の売却が要件です。この期限を過ぎると使えなくなります(出典: 国税庁)
つまり、時間が経つほど選択肢が減り、負担が増える構造です。すぐに全部を進められなくても、見積もりを取って総額を把握するところまでは早めに動いておくと、判断の材料が揃います。
まとめ
- 売却できる家なら、費用は持ち出しではなく立て替えになる可能性がある
- 費用を下げる基本は買取の活用・相見積もり・自治体の補助確認
- 資金がないときは現況のまま売る(家財付き・古家付き)という選択肢も現実的
- 相続放棄は知った時から原則3か月以内。ただし他の財産も放棄することになり、占有している場合は保存義務が残る
- 放置は最も高くつく。維持費・税負担・特例の期限切れが重なるため、総額の把握だけでも早めに
実家じまいのお金がないときはどうすればいいですか?
まず売却できる家かを確認します。売れる見込みがあれば費用は立て替えの形になります。あわせて、家の中の売れる物を買取に回す、複数社から相見積もりを取る、自治体の解体補助を確認する、といった方法で負担を下げられます。それでも難しい場合は、家財付き・古家付きの現況のまま売却する方法もあります。
家財を片付けずに実家を売ることはできますか?
できます。家財付き・古家付きの「現況渡し」で売却する方法があり、不動産会社による買取でもこの扱いになることがあります。売却価格は下がる傾向がありますが、片付けや解体の費用を負担せずに手放せるため、資金が用意できない場合には現実的な選択肢です。
相続放棄すれば実家の管理をしなくてよくなりますか?
必ずしもそうとは限りません。民法940条により、相続放棄をした人でも放棄の時に相続財産を現に占有している場合は、相続人や相続財産清算人に引き渡すまでの間、自己の財産と同一の注意をもって保存する義務が残ります。判断は個別事情によるため、弁護士・司法書士への相談をおすすめします。
実家を放置しておくとどうなりますか?
固定資産税・火災保険・光熱費の基本料金などの維持費がかかり続けます。管理が不十分だと空家等対策特別措置法に基づき「管理不全空家等」「特定空家等」に指定される場合があり、勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例の対象外となって税負担が増えることがあります。相続した空き家の3,000万円特別控除も期限を過ぎると使えなくなります。
実家じまいの費用は分割払いできますか?
業者によっては分割払いに対応している場合があり、金融機関のローンを利用する方法もあります。ただし金利や手数料を含めた総額が増えるため、契約前に返済計画を確認してください。作業を段階的に分けて支払い時期をずらす方法も検討できます。
参考にした公的資料
※ 公的資料は本記事の調査時点で参照したものです。制度・要件・期限は改定される場合があるため、最新は各窓口・公式サイトでご確認ください。
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